第31回沼津交響楽団定期演奏会に出演させていただきました!
沼響さんとは実に3度目の共演です。
ご来場いただきました皆さま、ご協力いただきました方々に心より御礼申し上げます^^
実は、約10年ほど前よりいつも大変お世話になっていらっしゃる
団員Yさんに「沼津でラフマニノフをご一緒したいですね」と呟いたことをきっかけに、ずっと待ち続けておりました。
地元で2番を弾いてみたいとの思いは強く、念願かなっての公演でした。
この曲は大変有名な作品で、フィギュアスケートでもお馴染み、TVや映画などでもよく聴かれますね。
まだ小学生だった頃、浜松国際ピアノコンクールの本選会を聴きに行き、初めて実演に接した時に、びびびーーっとものすごい衝撃に襲われました。
当時はクラシックの曲もあまり広くは知らず、初めて聴く包まれるようなオーケストラの大音量と、絡み合うピアノのメロディーと迫力に圧倒され、感動を通り越して、がーーんと非常に強いショックを受けたことを覚えています。
ラフマニノフの魅力に憑りつかれた私は、両親に頼みこんで帰りがけに浜松市内で楽譜を即購入、CDも手に入れてずーーーーっとエンドレスリピート…
宿題をする時にも、寝入る時にも毎日のように聴いていました。
一音も弾いたことがない、楽譜もきちんと見たこともない状態なのに弾かなければならず、オケも指揮者もスタンバイOK、静まり返った満員の聴衆が私を待ち受ける…なんて悪夢をよく見ることもあり;^^慌てて飛び起きたこともあります。しかも何度も!!
日頃の睡眠学習?のお蔭か、なぜか不思議と弾けるぞ、という自信は持っており(夢の中でですが)意を決して舞台に出るのですが、結局音を出す前に目覚めてしまうのです。夢ですら共演は叶わずwwTT
ラフマニノフの第2番をオーケストラと弾けたらいつでもピアノを辞めてもいい、と本気で思うほど憧れていた曲なので、私にとって今でもとびきり大切で特別な曲です。
幸いにも既に色々な場所で演奏させていただいており、一番多くオーケストラとも演奏させていただいているピアノ協奏曲です。なんて幸せなことでしょう…夢見ていた頃の私が今を見たらどんな反応をするでしょう…笑
こちらがその時購入した楽譜とCD。CDは小山実稚恵さんとアンドリュー・デイヴィス、BBC交響楽団のもの。楽譜は今もこれを使いつつ、思い入れのあるものなので損壊しないようにと新しい版も取り入れつつ大事に使用しております。
約1か月ほど前から練習に参加をさせていただき、皆さんと一緒に音楽を作り上げてきました。
今回からは指揮が
小森康弘さんに変わり、またこれまでの沼響さんとは雰囲気も音も違うように感じました。
指揮者によってこだわる点、練習の配分や、指示の仕方など段取りも全く異なり、オーケストラとご一緒させていただく度にこちらも興味津々で参加させていただいています。
とっても気さくに接して下さり、何でも相談に乗ってもらえそうなお兄さん(失礼ながら…;^^)といった感じのとってもお茶目で素敵なマエストロ。
短く限られた時間の中、これだけたくさんの人を操り、本番に焦点を合わせてぐぐっと引き連れていく指揮者。偉大な存在だな、と改めて感じました。
プログラムは、
リャードフ 魔法にかけられた湖
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番
ブラームス 交響曲第1番
という名曲ばかり。
これに団員さんのロビーコンサートもあったり、何重にも楽しめるコンサートです。
沼津市民文化センターの大ホールがたくさんのお客さんで埋まり、舞台に出た瞬間「すごい!」とびっくりしました。
重い重いロシアの鐘が聞こえてくるようなピアノソロの出だし。本番になると、いつも弾き出す前に何か巨大なものと対峙するような、ずしりと重い感覚が降りてきて、鍵盤までの距離が遠く重く感じます。
息が長く、途切れたと同時に始まるフレーズ、情感が大きな幅で上下し、気怠さと狂気が入り混じる独特の音楽。
ラフマニノフが抱いていた東洋への憧れのイメージと、怠惰な感覚、鬱屈とした感情をギリギリのバランスの中で表現出来したい…
ラピツカヤ先生に吹き込んでいただいた奏法、そしてロシア訛りのイントネーションが頭をぐるぐると回り、ヒントを下さったように思います。
沼津交響楽団の本番でのすごい集中力に支えていただき、全身でアンサンブルを楽しむことが出来ました。
今までは自分のパートを弾くことに必死になってしまうことが多かったのですが、2台ピアノ版の伴奏パートを担当したことをきっかけにさらにオーケストラのことをよく研究し、大きく曲のことを捉えて考えられるようになったように思います。
そして、練習にもじっくりと参加をさせていただいたことで、よりアンサンブルの面について考えることが多かったのでしょうか。
また例によって本番の演奏の写真がないので;^^こちらはリハーサルの様子。
アンコールは思い切ってモーツァルト=ヴォロドス編曲のトルコ行進曲を演奏させていただきました。さすがにちょいきつかった…;^^
後半はブラームスの交響曲第1番を客席から聴かせていただきました。
皆さん、ゲネプロよりもさらに濃くなり、熱くなっている!!
音楽を表現したい、ここが魅力的なところで好きなんだ!という思いがビシバシ伝わってきて、とても好きな演奏でした。(某有名プロオーケストラよりも、ブラームスの心意気が伝わってきたかも^^)
今年で31回を数える沼響さんの定期演奏会。
長い長い月日を越えて、メンバー交代を繰り返しながらも、こうして今も毎年演奏会が開催されていることは本当に偉大なことであると思います。
「このメンバーで演奏出来るのは一期一会」と、団員のYさんがおっしゃっておりましたが、その言葉がジーンと染み入ってくるような、素晴らしい演奏会でした。このオーケストラの歴史の中に、ソリストとして関わらせていただけたこと、誇りに思います。
音楽のもとに皆が一つに集まれるって素敵なことですね。
大切なことをまた改めて気付かせていただけました。
さてさて、次にも演奏会が迫ってきておりますので、またすぐにこちらのブログ、
ホームページでもお知らせしなければああーーー!!
近々後援会報も送らせていただきますので、お楽しみに^^^^
京子
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